プレスリリース:MICAL分析でマントルでの炭素循環研究に貢献
MICAL分析でマントルでの炭素循環研究に貢献
東大の秋澤先生にお声がけを頂き参画しました。マントルを介した炭素循環の一端がMICAL分析で明らかになりつつあります。
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2024-08-07-0
石村豊穂 人間・環境学研究科教授、小木曽哲 同教授、秋澤紀克 東京大学助教、および広島大学、東京工業大学、千葉工業大学のメンバーで構成される共同研究チームは、南太平洋アイツタキ島のマントル捕獲岩を用いて、海洋域のマントルが有機炭素を含むことを明らかにしました。本研究では、南太平洋・クック諸島の島であるアイツタキ島で採取されたマントル捕獲岩に含まれるマントル由来の炭素系物質である炭酸塩鉱物をマイクロスケールで解析し、その起源は表層から運ばれた有機炭素であることを解明することができました。先行研究では、海洋域のマントル由来ダイヤモンドが、炭素解析において人的に混入した可能性が指摘されており、海洋域のマントルの炭素解析結果が問題視されていました。本研究成果から、海洋域では深部マントルまで達する表層からの炭素循環経路があると推察でき、地球規模での炭素循環実態解明への貢献が期待されます。
本研究成果は、2024年7月26日に、国際学術誌「Marine Geology」にオンライン掲載されました。