分析機器の開発です

微量炭酸塩・CO2高精度安定同位体分析システムの開発

炭酸塩,特に炭酸カルシウム(CaCO3)の炭素酸素安定同位体組成(δ13C,δ18O)は,生成当時の環境履歴をその同位体値に記録することから,過去60年以上にわたり世界中の地球科学研究で活用されてきた。特に生物源炭酸塩殻の安定同位体組成は,海水のδ18O(塩分変動・全球氷床量)と水温履歴,そして溶存無機炭素(DIC)のδ13Cを記録するので,物質循環や環境変動メカニズムの解明に関わる基礎情報として重要である。近年は高解像度の環境解析に対して同位体分析の技術向上が期待されつつも分析技術の進展は限定されていた。
このような状況の中,極微量な炭酸塩(従来法の1/100以下)の安定同位体組成を高精度で定量できる分析技術(MICAL: microgram-scale calcite auto-measurement line; Ishimura et al., 2004, 2008)を開発し,高解像度環境解析への道を切り拓いてきた。その応用研究は地質学・地球化学に留まらず,水産学や生物学分野にまで幅が広がっている。個人プロジェクトとして開発を開始したこの分析技術は「高精度・高感度・高確度」を同時に実現する世界で唯一の分析技術として今日も安定運用を継続している。

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